要介護5の方は食事や排せつ、移動など、多くの日常生活で介助が必要です。
そのため、在宅介護を続けるためには、ご本人やご家族の負担を軽減する住環境の整備が欠かせません。
なかでも優先的に検討すべきなのは、自宅の出入りに必要な屋外階段への対策です。
外出のたびに昇り降りが必要で、ご本人と介護者の双方に大きな負担がかかるためです。
本記事では、要介護5の奥様の在宅介護に備え、屋外階段へいす式階段昇降機を設置した千歳市W様邸の事例を紹介します。
今回、いす式階段昇降機をご利用になるのは奥様です。
奥様は約5カ月前に脳疾患で倒れ、緊急手術を受けられました。
幸い一命は取り留めたものの、身体には麻痺が残り、入院しながらリハビリに取り組まれています。
介護認定では、最も重い区分である要介護5と認定されました。
入院当初の食事は流動食でしたが、懸命なリハビリの成果により少しずつ回復。一般食を食べられるまでになり、退院に向けた準備が進められていました。
W様邸は、道路から玄関までに11段の屋外階段があります。

▲設置前の階段の様子

▲設置前の上階の様子
退院後は通院や介護サービスの利用など、定期的な外出が想定されます。
そのたびに階段を昇り降りしなければならず、ご本人はもちろん、介助を担うご主人様にとっても大きな負担となることが予想されました。
また、階段部分には風除室がなく、雨や雪の影響を直接受ける環境も問題でした。
要介護5の方を支えながら階段を昇り降りすることは、介護者にとっても容易ではありません。
屋外階段では雨や雪によって足元が滑りやすくなるため、転倒・転落のリスクが高まります。
特に、北海道では冬場の積雪や路面凍結もあることから、より慎重な対応が求められます。
こうした状況を踏まえ、病院のソーシャルワーカー様から住環境整備についてアドバイスを受けたこともあり、ご主人様はいす式階段昇降機の設置を決断されました。
W様邸で採用した機種は、屋外タイプの直線階段用いす式階段昇降機「楽ちん号 KS-C」です。
いす・レールのどちらも風雨に強い構造で、屋外環境にも耐えられるように設計されています。
・レールの出幅を壁から10cmに抑えたスリム設計
・いすには耐久性の高いビニールレザーを採用
・折りたたみによるコンパクト収納が可能
・乗り降りしやすい2段階のいす回転機能を搭載
・直感的に操作できる押しボタンスイッチを採用
・本体を保護する専用カバーを付属

▲設置前後の比較

▲上階の様子(左:停止位置 右:乗降位置)

▲上階の様子(左:収納位置 右:保護カバー使用時)
W様邸の屋外階段は、勾配が35°と比較的緩やかな形状でした。
このような階段に階段昇降機を設置する場合は、ケーブルの張力を適切に保つことが重要です。
ケーブルのたわみによって機器の動作や耐久性に影響を及ぼす可能性があるためです。
そこで今回は、ケーブルの張力を安定させるためにダブルウェイトを採用しました。
この工夫により、安全性と耐久性を高めています。
設置完了後、ご主人様へ取扱方法についてご説明しました。
その際、「これは楽ちんだね」と喜びのお声をいただいています。
在宅介護では、ご本人と介護を担うご家族の負担を軽減するために住環境を整えることが重要です。
今回の事例のように、負担やリスクの大きい屋外階段には、いす式階段昇降機の設置が有効です。
北日本メディカルは、北海道内で2,800件以上の階段昇降機の設置実績があります。
これまで培ってきた技術と経験を生かし、ご利用者様の身体状況やご自宅の環境に合わせた最適なプランをご提案いたします。
階段の昇り降りに不安を感じている方や、退院後の在宅介護に向けて住環境の整備を検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。