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お客様へのメルマガをご紹介。。。音楽療法の広がり

2024.01.17 昇降機コラム

こんにちは!
今月のメルマガは少し趣向を変えて、高齢者施設や特別支援学級でも行われている

「音楽療法」

のお話をさせていただこうと思います。
皆さんは音楽療法について、どんなイメージをお持ちですか?

【リズムとハーモニーは魂のもっとも深いところに至る道を知っている】

これは、古代ギリシアの哲学者、プラトンの言葉です。
音楽で心を癒すという取り組みは、紀元前から行われていたことが分かっています。
楽器を演奏したり、音楽を聴いたりする体験が今よりずっと貴重だった大昔から、音楽は心になんらかの作用をもたらすと考えられていたのですね。

その効果が研究されるきっかけとなったのが、第一次世界大戦、第二次世界大戦です。

米国の退役軍人病院に勤務していた医師や看護師は、患者の元にミュージシャンを派遣すると、患者にさまざまな変化が起こることに気づくようになりました。

このことはベトナム戦争後に制作された、映画「ランボー」や退役軍人の心情を唄ったブルース・スプリングスティーンの「Born in the U.S.A」で帰還兵の心の困難が描写され、ようやく広く知られるようになりました。

しかしそれ以前は、退役軍人、傷病兵が抱える、目には見えない心の傷は今ほど理解されなかったと考えられます。

音楽は、物として形がない代わりに、言葉で言い表せない状態や自分でも説明できない抽象的なものごとを表現することができます。
そうした曖昧なもの、言葉にできないものに、兵士たちはひとときの慰めを求めたのかもしれません。

退役後に「ただ心臓を動かして呼吸をする」のではなく「より良く生きる」ことの重要性に注目が集まるようになり、音楽療法の可能性が研究されるようになりました。

【子どもからお年寄りまで多様なニーズに応える】

戦いで傷ついた心身のケアとして出発した音楽療法ですが、現在では、

・子どもの発達支援/学習支援
・健康維持
・認知症の症状緩和/介護予防
・痛みの緩和/心のケア
・病気や事故のリハビリテーション

 

といった、さまざまなニーズのために、世界中で行われています。

日本でも、音楽療法やミュージックセラピーという名称で、手法や効果が研究され、高齢者施設や特別支援学校での実施が広がっています。

音楽療法は、大きく2つの方法に分けることができます。

~受動的音楽療法~
(受容的音楽療法)

懐かしい音楽を聴いたり歌ったりして、記憶を取り戻す、幸福感を味わう、思い出に浸って苦痛や不安を和らげるという効果を狙った療法です。

 

~実践例~

それぞれの人生や好みに合わせた曲をセレクトして、音楽療法士の伴奏に合わせて歌う、という例があります。カードをめくるようにその人の人生に根ざした曲をメドレー式に歌うこの手法は、「フラッシュソングセラピー」と名づけられています。
アルツハイマーで歌を歌えなくなった患者にも、歌えるようになった、顔つきが明るくなった、という変化が見られたそうです。
また、暴言や乱暴な振る舞いが減ったという報告もあります。認知症が進んで反応がほとんどなくなった患者にも、音楽に合わせて表情を変えたり、手を叩いたりというアクションが見られたそうです。

~能動的音楽療法~

患者が楽器や声を使って音楽を演奏します。演奏という身体的な動作や表現を通じて、感情やストレスを解放する目的で行われます。

~実践例~

日常的に音楽に触れる頻度を増やすことで、「自分で作ったオリジナルの歌」を口ずさみ、不安やストレスを和らげるようになる認知症の患者がいらっしゃるそうです。
また、グループホームで「静かでちょっと近寄りがたい」と思われていた入所者が、好きな音楽に触れて大きくハリのある声で歌い出し、周囲を驚かせたという例もあります。
その入所者は、歌うことで周囲と打ち解け、それまでより居心地よく生活されているそうです。

【QOLの向上を目指して行われる医療と音楽の専門家による療法】

音楽療法は、QOLの向上を目的に行われます。
つまり、困難な状況にある人が、なるべく生活しやすくなるように、辛い状況を少しだけでも良い方向へ変えられるように、という目的で実施されるものです。

手術や投薬治療のように、CTやレントゲン、血液検査で効果を実感しにくい療法のため、「癒し」のイメージが先行して、

「効果があるの?」
「気休めじゃないの?」

という声が聞こえることもあります。具体例に挙げたような効果が、誰にもあらわれるわけではないからです。
ですが、音楽療法は、主観的な辛さや、心の状態など、数値化しにくいものにアプローチする療法であることを忘れてはなりません。

・障がいがあって、表情が読み取りにくい
・精神的な疾患で感情を表に出せない
・怪我や病気で発話が難しい

音楽療法ではこのような患者と接することも多く、療法がプラスになっているかどうか第三者からは分かりにくいというケースも少なくありません。

ですが患者が過ごしやすいように、音楽の力でサポートする、というのが音楽療法であり、療法士の仕事なのです。
それはたとえ、効果が目に見える形で表れなくても、意味のあることではないでしょうか。

【リトミックと音楽療法の違い】

音楽といえばリトミックは幼い頃にうちの子も通ってたよ!小さい頃やってたかも‥‥?などなど馴染み深いキーワードかもしれません。
リトミックは、スイス発祥の音楽教育法です。

・音を聴いてそこから何かを感じ取る
・音楽と一緒に体を動かす
・体と楽器で音楽を表現する

この3つの体験をベースに、さまざまな音楽体験をしていくのがリトミックです。
音楽療法と似ている部分はあるのですが、音楽療法が傷ついた心身に寄り添うといったQOLの向上を目的とした療法であるのに対して、リトミックは音楽を用いて子どもの心身の育成を助けるという教育法であるという点は異なります。

とはいえ、療法や教育法でなくても、

・音楽に合わせて心と体を動かしてストレスを発散する
・イライラや不安を音楽で和らげようとする
・音楽を聴いて(演奏して)楽しい気持ちやリラックスした気持ちになる

というのは誰もが経験したことがある気持ちや体の揺れ動き。

音楽療法もリトミックも、魂のもっとも深いところの動きを専門の力でサポートしているわけなので、広い意味では同じ目的に向かっているのかもしれませんね。

今月もメルマガをお読みいただき、ありがとうございました!
昇降機とは少し趣の異なるお話でしたが、音楽療法を活動に取り入れる施設も増えていますし、ちょっとした雑談のネタにしていただけたら幸いです。

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