階段昇降機は、階段を昇り降りするための設備です。
その階段昇降機は、設置可能なレールの形状により直線用と曲線用に分類できます。
そのため、自宅の階段にどちらが適しているのか迷っている方もいるでしょう。
本記事では直線階段に曲線用階段昇降機を設置したO様邸の事例を紹介し、直線用と曲線用の違いについてもわかりやすく解説します。
O様邸は1階が店舗、2階が居住空間のつくりで、ご主人と奥様の二人暮らしです。
生活空間が2階のため、生活するには階段昇降が不可欠です。
しかし、入院中の奥様は階段昇降ができない状態で、退院に向けて階段昇降機の設置が必要でした。
O様邸の階段は、合計22段の直線で中間踊場がある階段です。
今回は階段の形状と安全性の向上のために、曲線用階段昇降機「楽ちん号KF-W」を設置しました。
▲設置後の階段全体
※途中に踊り場があっても、直線用を設置できる場合があります。詳しくは「Y様邸の設置事例」をご確認ください。
曲線用を採用したことによるメリットは以下の2つです。
・踊り場で水平移動が可能
踊り場では、階段昇降機を利用していても視線の高さが一定で安心感があります。
▲踊り場のレールの様子
・階段から離れた場所で乗降が可能
上階でレールを曲げてから伸ばすことで、階段から離れた場所で乗降できるようにしています。
この設置方法を採用することで、万一、乗降時にふらついても階段への転落を防げるためです。
▲2階 乗降場所
設置後、奥様は入院中で試されていませんが、ご主人からは簡単に使えそうで良かったと喜んでいただけました。
今回の事例では直線階段に曲線用の階段昇降機を設置したので、「直線用と曲線用はどのような階段に適しているの?」と、疑問に感じる方もいるでしょう。
そこで、「直線用」と「曲線用」の違いについてわかりやすく解説します。
直線用は、レールを直線状につなげて設置する階段昇降機です。
そのため、階段の形状に合わせてレールを曲げることはできません。
横方向だけではなく、縦方向にも曲げることはできないため、O様邸の事例のように乗降位置を階段から離れた場所にすることもできません。
このように、直線用は設置方法や設置場所が限定されるものの、設置費用が安く、納期も1週間以内がメリットです。
曲線用は曲線状のレールにより、階段の形状に沿ってレールを設置できる階段昇降機です。
曲線タイプは設置方法の自由度の高さがメリットで、曲がり階段だけではなく乗降場所を好きな位置に調整したい方にも向いています。
階段昇降機は、基本的に階段の形状に合わせて「直線用」か「曲線用」を選びます。
しかし、それぞれの種類の長所を考えると、次のように考える方もいるでしょう。
・安全性を重視したいので、直線階段に曲線用を設置したい
・設置費用を抑えるために、曲がり階段に直線用を設置したい
実際に対応できる場合とそうでない場合がありますが、弊社では今回の事例のように直線階段に曲線用を設置しただけではなく、曲がり階段に直線用を設置した事例もあります。
さまざまなニーズに対応できるのが弊社の強みなので、階段昇降機の種類や設置方法で疑問がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。