階段のある家にお住まいの方の中には、「年を重ねたときに今のように昇り降りできるだろうか」と、不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
このような老後の心配を減らすためには、元気なうちに対策を講じることが大切です。
本記事では、将来を見越して、いす式階段昇降機を設置したT様邸の事例を紹介します。
T様は一人暮らしで、健康状態に大きな問題はなく、ご自身で階段の昇り降りをされています。
ただし、時折足の痛みを感じることがあり「今のうちに備えておけば、将来も安心して暮らせる」との思いから、階段昇降機の設置を決断されました。
当初はホームエレベーターも検討されたそうですが、大規模な改修工事が必要となることから見送っています。
最終的には住宅改修が不要で、1日で設置工事が完了するいす式階段昇降機を選択されました。
ご相談の窓口となったのは、T様邸の建築工事や修繕を長年担当してきたリフォーム業者様です。
日頃から信頼関係を築いていたこともあり、安心して設置をお任せいただけたとのことです。
こうした関係性が、スムーズな施工につながりました。
T様邸はコンクリート造りの2階建て住宅で、1階が居間、2階が寝室という構造です。
階段は、途中に踊り場のある16段の直線階段です。


▲設置前の階段の様子
今回の事例では、曲線階段用のいす式階段昇降機「楽ちん号 KF-W」を設置しました。
階段の形状に合わせて、レールを設置できるためです。
・オーダーメイドのレールで、複雑な形状に対応
・5色のカラーバリエーションを展開
・バッテリー内蔵で停電時も稼働
・肘かけと足のせ台が連動する仕様で、立ったまま操作可能
・折りたたみ機能でコンパクトに収納
・直感的に操作できるレバースイッチを採用
・いす回転機能を搭載

▲楽ちん号 KF-W

▲折り畳み時の様子

▲設置後の全体の様子
なお、踊り場のある直線階段でも、場合によっては直線階段用の機種を設置できるケースがあります。
費用を抑えたい方や、より短期間で設置を希望される方は、そちらの選択肢が向いている場合もあります。
詳しくは関連記事「2階が居住空間!費用を抑えた階段昇降機の設置事例」をご覧ください。
T様邸では、安全性と美観を両立するため、次のような工夫を行いました。
上階の乗降位置については、いすの回転機能を利用する案も検討しましたが、より安全に乗り降りできる180度内曲げを採用しました。
これにより、平場で安定した乗り降りが可能となり、使用しないときも通行の妨げになりません。


▲180度内曲げの上階
T様邸の階段は、コンクリートに絨毯張りという構造です。
レールを固定するアンカーをそのまま打ち込むと、絨毯が巻き込まれる恐れがあったため、事前に絨毯に切り込みを入れてから施工しました。
この工夫により、美観を損なわずに、しっかりとレールを固定できました。

設置後、T様は「乗ってみると楽で、今後は設置する人も増えるだろう」と話され、その利便性に満足されていました。
階段昇降機は、階段の昇り降りをサポートする福祉機器です。
階段のある家にお住まいの方で、老後に不安を感じる方は、今回の事例のように元気なうちから設置するのもひとつの方法です。
この機会に、階段昇降機の設置を検討してみてはいかがでしょうか。
北日本メディカルでは、豊富な実績で培った経験やスキルをもとに、ご要望に適した機種や設置方法をご提案しています。
階段昇降機に関するご相談やご質問は、お気軽にお問い合わせください。