片麻痺は、脳梗塞や脳出血などにより脳が損傷することで、右半身・左半身のどちらかが麻痺している状態を指します。
片麻痺になると日常生活で困ることは、やはり階段昇降です。
一般的には手すりや杖を使う方法、後ろ向きに降りる方法などで対処しますが、転倒のリスクが高いため不安に感じている方もいるでしょう。
今回は、片麻痺の娘様のために階段昇降機を設置したS様邸の事例を紹介します。
S様邸で階段昇降に問題を抱えていたのはお母様と娘様です。
お母様は最近、体力の衰えから階段昇降に不安を抱えています。
2階に寝室があることから、できれば何かしらの対策をしたいと思っていました。
娘様は左半身に麻痺があります。
以前から階段を昇降する際の対策を講じる必要があると考えていました。
そのようななか、居間で転倒し右足を骨折してしまいます。
医者によると、右足の骨がくっつくまでの2カ月は入院が必要とのことです。
この骨折を機に、ご両親は階段昇降機の設置を決断されます。
ご両親は、Webサイトで対処方法を調べた際に「階段昇降機」の存在を知りました。
そこで、自宅に出入りしていたガス機器の点検・販売を行っている事業所さんに相談してみたところ、弊社を紹介されたとのことです。
S様邸の階段は、勾配が約45度でやや急な直線階段です。
直線階段は転倒すると一番下まで転げ落ちる可能性があるため、片麻痺の娘様にはリスクが高いといえます。
▲設置前の階段の様子
S様邸の事例では、直線タイプのエスコートスリムを設置しました。
エスコートスリムの特徴は以下のとおりです。
・レバースイッチは左右の入れ替えが可能
・シートベルトの装着で安全に利用できる
・6色のバリエーションから選択できる
・コンパクトに折りたためる
・呼び送りボタンがあるため介助しやすい
また、当初は娘様へのサプライズとして、内緒で階段昇降機の設置を予定していました。
しかし、エスコートスリムのカラーを娘様に選ばせたいとの思いから、設置することを伝えたとのことです。
娘様に相談した結果、ピンクを選択されました。
▲ピンクのエスコートスリムを選択
S様邸でエスコートスリムを設置した際、問題点が1つありました。
それは、エスコートスリムを設置すると1階の納戸の扉を開閉できなくなることです。
▲1階の納戸
折りたたみレールを使用することも検討しましたが、予算の関係から納戸の扉を加工することになりました。
具体的には以下の写真のように、納戸の扉を斜めに加工することで、レールがあっても開閉できるようにする予定です。
▲納戸の扉を斜めに加工
娘さんは片麻痺の関係でうまくレバー操作できるか心配されていましたが、難なく操作できたため一安心されていました。
また、椅子の回転やシートベルト装着も問題なかったとのことです。
階段の昇降に不安を感じたら先ず手摺の設置をされてください。
それでも不安が解消されない場合は、階段昇降機の設置が必要な場合が多いと思います。
足腰が悪い場合や今回の様な片麻痺で階段昇降に不安を感じている方は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。
予算や設置場所に合わせて、最適なプランをご提案します。