高齢者の長期入院で起こりやすい問題は、病気や筋力低下などを理由に以前の生活ができなくなることです。
そのため、自宅の生活環境が整っていないと退院しても帰宅できずに、介護施設を利用する方もいます。
今回は、「早く退院したい」と強く願っていたG様のお父様に対して、階段昇降機の設置で自宅退院をサポートした事例を紹介します。
ご依頼主様の家族構成は、ご両親と息子様の3人暮らしです。
ご両親の健康面の現状について紹介します。
お父様は畑の作業中に転倒し、腰や膝の骨折により入院となりました。
入院中に誤嚥性肺炎や腸閉塞を発症したこともあり、入院が長期化して筋力低下が見られます。
さらに、両足膝の半月板の手術を受けた影響で、思うように歩行できません。
このことから、お父様は階段昇降が困難な状態です。
お母様は、過去に口腔がんで長期入院したことがあります。
さらに、退院後間もなく心疾患でカテーテル手術が必要となりました。
入退院を繰り返した結果、認知症が悪化し、現在は記憶障害が見られます。
そのため、ゆくゆくはお母様も階段昇降機を必要とする可能性があります。
お父様は入院が長期化していたため、1日でも早く退院したいと強く願っていました。
しかし、自宅の生活拠点は2階のため、自宅退院するには階段の環境整備が不可欠でした。
階段昇降機があればお父様は退院できるとのことで、G様は階段昇降機の設置を決断します。
お母様の福祉用具レンタルで付き合いのあった貸与事業所に相談したところ、階段昇降機を教えてもらったとのことです。
G様邸の階段は、12段の直線階段です。
▲設置前のG様邸の階段
そのため、今回の事例では直線階段用のエスコートスリムを設置しました。
エスコートスリムの特徴は以下のとおりです。
・曲線階段用と比較して設置費用を抑えられる
・6色のカラーバリエーションがある
・レバースイッチで簡単に操作できる
・いす回転機能を搭載している(55度・85度の2段階)
・コンパクトに収納できる
G様は、6色のカラーバリエーションからブラウンを選択されました。
▲ブラウンのエスコートスリム
設置後の様子は以下のとおりです。
1階は階段前のスペースが広いため、そのまま乗降できます。
使用しないときは、折りたたむことでコンパクトに収納できるのがポイントです。
▲1階の設置後の様子
2階は、いす回転機能を活用して乗降できるようにしました。
この方法を採用することで、2階の廊下のスペースを圧迫しないように配慮しています。
▲2階の設置後の様子
階段昇降機の設置工事が完了したことで、お父様は無事退院できました。
G様のお父様のように、「早く退院したいけれど、階段昇降に不安がある」と悩んでいる方は、ぜひ弊社までご相談ください。
長年の実績により培った経験と技術をもとに、ご要望に添ったプランをご提案します。