階段昇降機は、様々な理由で階段昇降が難しくなった方の生活支援に役立ちます。
今回紹介するのは、末期がんを患い余命3~6カ月と診断されたご主人のために階段昇降機を設置した事例です。
現在、日本人の2人に1人が生涯のうち1度はがんを患い、4人に1人はがんが原因で亡くなります。
このように、がんは誰にでも起こり得る病気で、かつ多くの命を奪っています。
一方、在宅診療や訪問看護の充実により、末期がんになっても自宅で緩和ケアを受けながら生活できるようになりました。
しかし、末期がんを患うと、足のむくみや筋力の低下により階段の昇降が難しくなっていきます。
そのため、末期がんの患者さんが自宅で生活を続けるには、階段昇降機の導入といった生活環境の整備がとても大切です。
今回紹介するS様は、末期がんを患っており、医師からは余命3~6カ月との診断がありました。
話をお伺いしたときは、奥様の介助があれば、何とか階段の昇り降りができる状態でした。
しかし、奥様の負担が大きすぎることや自分の体力が日々落ちていること、1階から生活拠点の2階まで自由に行き来したいとのことから階段昇降機の設置を決断されます。
さらに、ご主人は自分が先立っても、残される奥様が生活する上で困らないように、昇降機を設置しておきたい思いも話されていました。
S様邸に階段昇降機を設置する段取りで進めていたところ、ご主人の容体が急変し永眠されました。
そのため、ご主人には1度も使ってもらえず大変残念でしたが、以後は奥様のために階段昇降機を設置することになります。
S様邸の階段の形状は、途中で折り返す曲線階段です。
▲設置前の様子
曲線階段に階段昇降機を設置するには、カーブしたレールを使用することから、曲線タイプのモデルを選ぶ必要があります。
そして、今回は楽ちん号KF-W曲線型を採用しました。
▲いすが回転して乗降しやすい楽ちん号KF-W曲線型
設置した際のポイントは、下階のレールを内側に曲げることで、広い場所で乗り降りできるようにしたことです。
▲180度曲げたレール
今回の階段昇降機は離れて暮らす2人の息子さんからのプレゼントで、奥様は「ご主人の介護などにより腰痛がひどく、昇り降りが億劫な日もあるため、ありがたく使わせてもらいます。」と話されていました。
末期がんは今回のように容体が急変する場合もありますが、死期が近づくとADL(日常生活動作)が急激に悪化することで知られています。
最期をご自宅で過ごしたいと考える方や難病のご家族のためにも、早めのご相談をお願いいたします。
弊社は、階段昇降機の導入において数多くのお客様からご相談ご要望を頂いて参りました。
35年間の実戦経験で培った技術力やアイデアで、今後も皆様のご要望に応えて参りたいと思います。
現地調査とお見積りは無料となっておりますので、是非一度ご相談ください。