骨折や脳梗塞などのケガや病気で、突然、階段の昇降が難しくなることがあります。
そのような場合、住み慣れた自宅で生活するのに階段が大きなハードルとなるケースも珍しくありません。
今回は骨折により急遽、階段の対応に迫られたS様邸での昇降機の設置事例を紹介します。
S様邸の構造は1階が商店、2階が居住空間で、2階へ行くには2つの階段があります。
① 3段の階段
玄関から商店のバックヤードに行くための階段
② 11段の階段
バックヤードから2階へ行くための階段
つまり、2階の居住空間に移動するには商店のバックヤードをとおって、2つの階段を昇る必要があります。
S様邸はご主人と奥様の二人暮らしです。
その奥様が大腿骨骨折で入院したことで、階段の昇降に問題が発生します。
奥様は退院に向けて回復していましたが、ソーシャルワーカーより自宅で生活するには階段の改修が必要と指摘されたためです。
具体的には3段の階段は自力で昇降が可能なものの、11段の階段の昇降は不可能とのことでした。
ご主人ががんを患っていることもあり、離れて暮らす息子さんと娘さんからは施設での生活を勧められましたが、お二人は住み慣れた自宅での生活を希望されます。
ご両親の希望が叶うように、娘さんが階段昇降の解決手段をインターネットの情報から探し、ホームエレベーターといす式階段昇降機の設置を検討しました。
ホームエレベーターの設置を検討したところ、設置場所の確保や費用の問題、さらに退院までに設置が間に合わないなどの理由から不採用となります。
階段昇降機を検討した結果、設置場所・費用・納期のすべて条件を満たしたため設置を決断されます。
また、いす式階段昇降機とホームエレベーターの各項目の違いは以下のとおりです。
①設置場所
階段昇降機は階段に設置するため、場所を新たに確保する必要がない
②費用
いす式階段昇降機はホームエレベーターの1/5~1/4程度の費用で設置できる
③納期
ホームエレベーターの工期が2~4週間に対して、いす式階段昇降機の工期は半日~1日で済むため納期が短い
階段昇降機とホームエレベーターの違いの詳細はこちらの記事をご確認ください。
S様から弊社に問い合わせをいただいたのは1月22日でした。
その後、確認申請や完了検査を経て、2月1日にいす式階段昇降機の引渡しが完了しました。
▲設置した階段昇降機 (いす回転時)
つまり、問い合わせから引渡しまでにかかった期間は9日間です。
奥様の退院前に設置が完了し、大変喜んでいただけました。
娘さんは、「操作も簡単で動作音も静か。安全装置などで安全面も考えられていて良かった」と話され、試乗したご主人からは「楽に階段が昇れる」と喜んでいただけました。
階段昇降機は設置場所を新たに確保する必要がなく、費用を抑えて、かつ短期間で設置ができます。
病気やケガなどにより、すぐにでも階段の対策が必要な方にはメリットの多い選択肢といえます。
階段昇降機に関して不安や疑問などがありましたら、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。