車いすを利用している方にとって、自由な生活の妨げになりやすいのは階段昇降です。
とくに外階段がある場合は、一人で外出することが困難になるため、ライフスタイルを制限する大きな障害となるでしょう。
今回は外階段にいす式階段昇降機を設置し、自由な生活に一歩近づいたK様の事例を紹介します。
K様邸の家族構成はご主人と奥様の二人暮らしです。
奥様は屋内での移動に車いす、屋外での移動に電動車いすを使用しています。
ご主人と二人で暮らしていますが、日中に奥様が一人になる時間も多いため、奥様は「少しでも人の手を借りずに自分自身の力で行動したい」という思いがありました。
そのような思いを秘めているなか、買い物に行った際に販売店の展示場で階段昇降機に出会います。
試乗してみたところ、自分一人でも車いすからの移乗が可能で、操作も簡単であったことから「一人で外出できる」と確信して昇降機の設置を決断しました。
決断後、福祉用具貸与事業者を介して弊社に設置を依頼されました。
K様の自由な生活の妨げになっていたのは外階段です。
▲設置前の外階段の様子
昇降機を設置する前に外出するときは、介護タクシーに依頼して階段昇降を介助してもらっていました。
あまり知られていないかもしれませんが、介護タクシーはタクシーとしての役割だけではなく、階段昇降の介助の対応もできます。
ただし、介助の費用は別料金となるのが一般的で、階段によっては対応が困難な場合や増員が必要な場合もあります。
また介護タクシーに依頼するたびに、階段昇降の介助を依頼するのは気兼ねする部分もあるでしょう。
実際に奥様は昇降機を設置したことで、介護タクシーを頼みやすくなると話されていました。
「エスコートスリム」は、屋内用・直線タイプのいす式階段昇降機です。
K様邸の昇降機の設置場所は外階段でしたが、風除室内に設置のため屋内用を選択しています。
エスコートスリムの特徴は以下のとおりです。
・ひじ掛けと足のせ台が連動
・いす回転機能(55度・85度で設定可能)
・操作しやすいレバースイッチ
・巻き取り式シートベルトを採用
・呼び送りスイッチを装備
ひじ掛けの上げ下ろし機能やいすの回転機能により、さまざまな移乗方法に対応できるのが魅力といえます。
▲コンパクトに折りたたむことも可能
加えて、6色のカラーバリエーションからお好みに合わせて選択できるのもポイントです。
設置時のポイントは、ご主人も階段昇降がしやすいように、昇降機をできる限り左に寄せて踏み板の幅を確保したことです。
そのために、もともと階段の両側に設置されていた左側の手摺を撤去しました。
▲設置後の手摺の様子
さらに使用時は左側の子扉を開けることで、最下段まで昇降機を降ろせるようになっています。
▲子扉を解放することで最下段まで移動が可能
設置後に奥様に感想を伺ったところ、「今後は階段を自分自身で昇降できるので、外の様子を見に行けるし、介護タクシーも呼びやすくなる」と喜んでくださいました。
※念のため、昇降機使用時は必ず介助者がつくようにするとのことです。
階段昇降が難しくなると、外出だけではなく、外の様子を見に行ったりすることも困難になります。
そのようなライフスタイルの変化により、ストレスを感じる方もいるでしょう。
弊社では、階段昇降の悩みに多種多様の昇降機で対応できます。
階段昇降で悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。