「階段昇降機の設置費用は高いんじゃないの?」と疑問に思っている方はいませんか。
いす式階段昇降機は、直線タイプと曲線タイプのどちらかによって設置費用が大きく異なります。
具体的に屋内用の場合、直線タイプの本体価格は75~100万円、曲線タイプは140~280万円です。
つまり、費用を抑えるには直線タイプを選択するのがおすすめです。
しかし自宅の階段が曲線階段だと、直線タイプを設置できないと諦めてしまうかもしれません。
そこで今回は費用を抑えた成功事例として、I様邸の設置事例を紹介します。
I様邸で階段昇降機を利用されるのは、一人暮らしをしている奥様です。
お住まいは1階が店舗で2階が住宅の造りで、生活空間に移動するのに階段昇降が必要不可欠です。
しかし奥様は近年、足腰が弱くなり、買い物の荷物を持った状態での階段昇降が難しくなってきました。
別居されている娘さんも「一人暮らしの母親が階段から転落するのでは」と心配されていたため、階段昇降機の設置を後押ししていました。
▲階段昇降機 設置前の階段
I様邸の階段は、上階2段分が90度に曲がっている18段の曲線階段です。
当初、曲線階段に合わせて曲線タイプの階段昇降機の設置を検討していました。
しかし、曲線タイプでは予算をオーバーしてしまうため、予算内に収める方法がないかと相談されます。
検討した結果、階段を一部改修し、直線タイプの階段昇降機の設置を提案させて頂きました。
なお昇降機は、福祉用具貸与事業者から紹介してもらいました。
直線タイプの階段昇降機を設置するにあたり、改修したのは16段目と17段目です。
具体的には16段目に17段目と同じ高さの三角階段を追加し17段目を拡張しました。
▲改修イメージ図
17段目を広くすることで、曲線タイプの階段昇降機を使わなくても安全に乗降しやすくなっています。
※最終上段の18段目の段差昇降に関しては、問題ないとのことで17段目に乗降する設計を採用しました。
▲改修した17段目
今回の改修には2つのメリットがあります。
17段目を改修したことで、曲線タイプではなく直線タイプの階段昇降機を設置できました。
冒頭に紹介したように、曲線タイプの本体価格は140~250万円です。一方、直線タイプは70~100万円です。
階段の拡張の改修は数万円のため、費用を抑えるのに役立ちました。
なお階段昇降機や段差解消機の価格について知りたい方は、「階段昇降機の価格一覧」を確認してください。
改修したことによるメリットは、工期を短縮できたことです。
曲線タイプを設置する場合の工期は約45日です。
一方、直線タイプの場合は改修工事も含めて5日で完成しました。
設置後、奥様は「買い物にいくのも苦痛でない」と喜んでいただけました。
また、娘さんも母親が安全に階段を昇降できると安心されています。