階段の昇り降りがつらくなり、「エレベーターを後付けできないか」と検討されている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、エレベーターの後付けは設置場所の確保や高額な設置費用のため、ハードルの高い選択肢です。
代替案としておすすめしたいのが、「いす式階段昇降機」です。
設置費用を抑えつつ、安全かつ快適に階段の移動をサポートしてくれます。
今回は、同じお悩みを抱えていたY様の3階建て住宅にて、実際にいす式階段昇降機を設置した事例を紹介します。
Y様邸は1階が車庫、2階が娘さんご夫婦の住居、そして3階にお母様が暮らす3階建ての2世帯住宅です。
お母様のお部屋がある3階へは、30段の階段を昇る必要があり、日々の移動に負担がかかっていました。
お母様は歩行や階段の昇り降りは可能ですが、膝の痛みが強くなっており、「このまま自宅で暮らし続けられるのか」という不安を感じていたそうです。
そうした状況の中で、「何か対策をしたい」と階段の昇降を補助する方法を検討し始めたのが、今回の設置のきっかけとなりました。
Y様ご家族は、当初「ホームエレベーターを後付けできないか」と検討されていました。
しかし、実際に調べてみると、設置スペースの確保が難しいことや、予算との兼ね合いから、やむなく断念されました。
そこで、娘さんがエレベーターに代わる方法をインターネットで探していたところ、弊社のホームページに目が留まったとのことです。
お問い合わせをいただいた際、娘さんから「いす式階段昇降機を実際に体験したい」というご要望がありました。
そこで、札幌市の社会福祉協議会に設置されている直線タイプのいす式階段昇降機(エスコートスリム)をご案内し、試乗していただきました。
試乗した娘さんは、「静かで滑らかな乗り心地、操作もレバースイッチ1つで安全に移動できるので母も簡単に使えます。」と、好印象を持たれたようです。
試乗されたのは直線タイプの機種でしたが、Y様邸は曲線階段のため、曲線タイプの「楽ちん号 KF-W」を設置することになりました。
・コンパクト設計で使わないときは折り畳んで収納
・スムーズな動作と静かな運転音
・カラーバリエーションは5色
・バッテリー内蔵で停電時も稼働可能
・直感的に操作できるレバースイッチを採用
Y様邸に楽ちん号 KF-Wを設置するにあたり、工夫したポイントは次の2点です。
・2階にも停止位置を設定
お母様は当初、1階と3階のみの停止を想定されていましたが、娘さん宅のある2階にも移動しやすいように、2階にも停止位置を設けました。
▲2階停止位置
・3階の停止位置を玄関前の正面に配置
3階では、お母様が玄関からスムーズに階段昇降機に乗降できるように、本体の停止位置を玄関扉の真正面に配置しました。
▲3階停止位置
お母様は実際に使用してみて、静かな乗り心地が気に入ったそうです。
また、「最初は2階での停止は要らないと思っていたけど、娘宅に行くこともあるので2階にも停止位置を作ってもらって良かった。これで娘宅や外出が今まで通りできるのが一番嬉しい。」と、喜ばれていました。
階段の昇り降りがつらくなると「エレベーターを後付けしたい」と考える方は多いですが、実際には建物の構造上の制約や予算の問題で難しいケースが少なくありません。
その点、いす式階段昇降機は大がかりな工事が不要で、費用も比較的抑えられるため、現実的かつ効果的な選択肢と言えます。
弊社はこれまでに、一般住宅や公共施設で多数の階段式昇降機を設置した実績があります。
機種や設置方法など、ご質問やご不明な点がありましたら、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。