加齢や病気の進行により、思うように日常の移動ができなくなることは、誰にでも起こり得ることです。
なかでも階段は、家庭内で事故が発生しやすい場所の一つで、介助者にとっても注意が必要な場所です。
今回は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患うご主人の暮らしを支えるために、階段昇降機を導入したF様邸の事例をご紹介します。
F様邸のご主人はALSを患っているものの、平らな場所であれば杖や手すりを使うことで、ゆっくりと歩行できます。
しかし、足が思うように上がらないことから、段差を乗り越えるには家族の介助が必要な状態です。
そのため、階段昇降には奥様の介助が欠かせません。
F様邸の階段は16段の曲線階段ですが、ご主人は昇り降りの途中で2回の休憩をはさむ必要があることから、片道で約15分かかっていたそうです。
▲設置前の階段の様子
また、ご主人の体重は70kgほどあり、階段の途中でバランスを崩すと奥様では支えきれない可能性がありました。
そこで、F様ご家族は転倒・転落のリスクをなくすために、いす式階段昇降機の設置を決断しました。
ALSは、手足、のど、舌などの筋肉が徐々に動かせなくなる進行性の指定難病です。
発症すると、言葉が話しづらくなったり、食事の際にむせるようになったりします。そして、やがて歩行も困難になります。
原因がまだ解明されておらず、治療は進行を遅らせる薬の服用が中心です。
進行には個人差があるものの、確実に筋力が低下していくため、「いつかは階段の昇降が完全にできなくなる」というタイミングが訪れます。
だからこそALSを発症すると、住みなれた家に長く住むためにも、早めの住環境の整備が大切です。
F様邸は曲線階段のため、「楽ちん号KF-W」を設置しました。
▲大同工業株式会社製 楽ちん号KF-W
この機種の製造元は、モビリティ機器や産業用製品を展開している大同工業株式会社です。
同社はバイク用チェーンやホイールを「D.I.D」ブランドで展開しており、国内外で高い評価を得ています。
ご主人は大のバイク好きで、昨年も体調の良い日には奥様と一緒にツーリングを楽しんでいたそうです。
そのため、「D.I.D」ブランドを手掛ける大同工業株式会社の製品には特別な信頼を寄せており、「同社の製品だから安心できる」と話されていました。
楽ちん号KF-Wの特長は以下のとおりです。
・いすを折りたためるコンパクト設計
・介助しやすい無線「呼び送りスイッチ」を付属
・バッテリー内蔵で停電時も移動が可能
・自動停止機能を搭載
・指先で操作できるレバースイッチを採用
・オプションで腰部ベルトの追加も可能
▲設置後の全体の様子
楽ちん号KF-Wは、階段の形状に合わせてレールをオーダーメイドするため、複雑な形状の階段に対応できるのも大きな特徴です。
奥様からは、「今日からは、階段の移動が安全で楽にできるので、本当に設置してもらって助かりました。」と喜んでいただけました。
F様邸の設置を担当したのは、大同工業株式会社の正規代理店「北日本メディカル」です。
弊社は北海道を中心に、これまで2,700件以上の設置実績を持ち、豊富な経験とノウハウがあります。
お客様のご希望やご予算に応じて最適なプランを提案し、施工からアフターサービスまで一貫して対応いたします。
「設置にどのくらいかかるの?」や「うちの階段にも設置できる?」など、ご不安やご質問がある方は、どうぞお気軽に北日本メディカルまでお問い合わせください。