階段の上り下りは、想像以上に膝関節に負荷がかかります。
平地を歩く場合は体重の2~3倍程度ですが、階段ではその負荷が4~6倍にもなると言われています。
体重50kgの方であれば、その負荷は200~300kgです。
膝関節に不安を抱える方が、「耐え切れずに転倒・転落してしまうのではないか」と不安や恐怖を感じるのも無理はありません。
本記事では、人工膝関節置換術後の奥様が安心・安全に暮らせるよう、いす式階段昇降機を設置したK様邸の事例を紹介します。
商談時、K様の奥様は膝関節の変形により人工膝関節置換術を受けており、入院されていました。
また、来春には反対側の膝関節についても同様の手術を予定しています。
加えて、K様邸は寝室が2階にあり、日常的に階段の上り下りが必要です。
そのためご主人は、奥様が転倒・転落への不安を感じることなく安心して暮らせるよう、建築業者様を通じて「いす式階段昇降機」の設置を依頼されました。
なお、奥様はご契約から数日後に退院予定でしたが、工事が完了するまでは膝への負担を最小限に抑えるため、一時的に寝室を1階にして過ごされるとのことでした。
K様邸の階段は、コの字型に曲がる曲線階段です。
このような曲線階段では、直線階段とは異なり、形状に合わせてレールを設計・製作する必要があります。
そこで今回は、曲線階段に対応した「楽ちん号 KF-W」を採用しました。
・5色のカラーバリエーション
・コンパクトに収納できる折りたたみ機能
・乗り降りしやすい「いす回転機能」
・指先で操作できるレバースイッチ式
・キースイッチによる誤操作防止機能
・自動停止機能を搭載
・停電時でも利用できるバッテリー方式を採用
・ひじ掛けと足のせ台が連動する設計

▲楽ちん号 KF-W(1階乗降位置)

▲2階の様子(左:停止位置 右:85°回転時)
設置時に工夫したポイントは、以下の3点です。
ご主人が手すりを使って安全に上り下りできるように、手すりを残した状態でいす式階段昇降機を設置しました。

▲手すりと全体の様子
下階の正面にはトイレがあります。
将来的に奥様が車いすを使用する可能性を考慮し、トイレの扉を最大限開放できるよう、レールの出幅を最小限に抑えました。
その結果、下階乗降位置の床から座面までの高さは通常より約3cm高くなりましたが、扉がレールに接触する問題は解消しています。

▲設置前の1階の様子

▲扉とレールの位置関係
下階乗降位置に本体を収納すると、日常生活の動線をふさぐ恐れがありました。
そこで、いす一脚分階段を上がった位置に給電ポイントを追加し、ストレスなく生活できるように配慮しました。

▲充電ポイント(収納時)
昇降機の操作説明を行った際、K様ご夫婦は階段と昇降機の間に足が挟まっても安全装置によって痛みがない点に感心されていました。
また、ご主人は階段昇降機の動きを見て「面白い動きをする乗り物ですね」と話され、興味深そうなご様子でした。
さらに、トイレの扉とレールが接触しない設計や、給電ポイントを設けた点についても高く評価していただきました。
膝関節に不安を抱える方にとって、階段の上り下りは大きな負担になりがちです。
いす式階段昇降機は、こうした転倒・転落事故の不安や恐怖を解消し、自宅での安心・安全な生活を支えるのに有効です。
「階段がつらい」「将来に備えて早めに対策しておきたい」と感じている方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。