階段昇降は、健康な方にとって何気ない動作でも、心肺機能が低下している方には大きな負担です。
例えば、在宅酸素療法を受けている患者さんが挙げられます。
このような患者さんの中には、数段昇るごとに数分間休憩を取りながらでないと、階段を昇り降りできない方もいらっしゃるほどです。
今回は、そのような在宅酸素療法をしているお母様のために、いす式階段昇降機を設置したE様邸の事例を紹介します。
E様のお母様は90代で、心臓と肺の疾患により日常的に酸素ボンベを使用されています。
そのため、階段昇降は娘さんが介助しながら、ほとんど這うような姿勢で行っていたそうです。
このような様子を見ていた娘さん達は、「もっと安全に、スムーズに階段を昇り降りしてほしい」という思いから、いす式階段昇降機の設置を決断されました。
娘さんは以前から、施設などでいす式階段昇降機を見かけたことがあり、その存在を知っていたそうです。
そして、設置を検討する際にインターネットで情報を検索され、当社のホームページからお問い合わせをされました。
E様邸は木造2階建ての住宅で、居室が2階にある構造です。
その居室に行くには、14段の直線階段を昇る必要があります。
今回設置したのは、この直線階段です。
▲設置前の階段の様子
E様邸に設置したのは、直線階段用の「エスコートスリム」です。
上階の階段の幅がやや狭くなっていますが、もともとの幅が広かったので、特別な改修工事は必要ありませんでした。
エスコートスリムの主な特長は以下のとおりです。
・コンパクトに収納【壁から25cm】できる折り畳み機能を搭載
・レバースイッチで高齢者にも扱いやすい
・「ひじ掛けと足のせ台」連動
・5色のカラーバリエーションから選べる
・2段階のいす回転機能を搭載
▲エスコートスリム 左:回転時 右:収納時
▲昇降中の様子
▲2段目から設置 右:収納時
今回の事例では、2段目から設置しました。
これは、1段だけであればお母様は自力で安全に昇降できると話されたためです。
階段昇降機には、大きく分けて「直線階段用」と「曲線階段用」の2種類があります。
今回の場合は、曲線階段用であればレールを階段の最下段まで延ばすことも可能です。
しかし、E様ご家族は直線階段用の機種を選ばれました。
その主な理由は、以下の点で直線階段用のほうが優れているためです。
・設置コストが抑えられる
・納期が短い
お母様の身体状況や階段の形状を考慮すると、直線階段用のほうがコストと利便性のバランスに優れた選択肢と言えます。
具体的な設置費用の違いについて詳しく知りたい方は、「階段昇降機の値段は、どのくらいなの?」の記事を併せてご覧ください。
設置後、お母様は「これなら楽に外出できるようになる」と、笑顔で喜ばれていました。
また、同居されている息子さんも膝が悪いため、「そのうち自分も使うかも」と冗談交じりにおっしゃっていたのが印象的でした。
高齢化に伴い、階段昇降に悩みを持つご家庭が増えています。
当社は創業以来、2,700件以上の福祉機器の設置に携わってきました。
その豊富な経験をもとに、身体の状態、階段の形状、ご予算などに応じた最適なプランをご提案いたします。
例えば、このようなお悩みはありませんか?
・階段の昇り降りがつらそう
・介助が必要になり、家族の負担が大きくなってきた
そのようなときは、ぜひお気軽にご相談ください。
ご家族が毎日を安心して過ごせるよう、私たちが全力でサポートいたします。