高齢になると、筋力の低下や持病の影響により、階段の昇り降りが次第に負担に感じるようになります。
そのようなときにおすすめしたいのが、いす式階段昇降機です。
今回は、元気なうちから将来の備えとして、いす式階段昇降機を設置されたI様邸の事例を紹介します。
I様邸は木造2階建てで、ご夫婦の二人暮らしです。
お二人とも80代ですが、いずれも自力で歩行されています。
ご主人は、今回の設置にあたり、地下鉄を利用して2度もご来社されるほどお元気です。
一方、奥様も自力で歩行は可能ですが、数年前に膝の人工関節手術を受けられています。
その影響により、階段の昇り降りが難しくなったときに備えて、いす式階段昇降機の設置を決断されました。
I様邸のいす式階段昇降機の設置場所は、玄関へとつながる風除室内の屋外曲線階段です。
通常、曲線階段には、曲線階段用のいす式階段昇降機を設置します。
しかし、上階部分はわずかで自力で昇り降りができることから、I様ご家族は直線階段用の機種の設置を希望されました。
▲設置前の階段の様子
ご要望に応じて、今回設置したのは直線階段用の「エスコートスリム」です。
直線階段用と曲線階段用の機種では、主に以下の2点が異なります。
・直線階段用のほうが設置費用が安い
・直線階段用のほうが納期が短い
これは、曲線階段用の場合、階段の形状に合わせてレールをオーダーメイドする必要があるためです。
▲エスコートスリム
また、エスコートスリムは、コンパクト設計や静音性に定評があります。
その他の特長は以下のとおりです。
・5色のカラー展開でインテリアにマッチしやすい
・折畳み機能搭載でコンパクトに収納できる
・巻き取り式のシートベルトで乗り降りしやすい
・操作方法が簡単なレバースイッチを採用している
・自動停止機能を搭載し、障害物を検知すると自動で停止する
階段下には風除室の開き戸があります。
ご要望は、その階段下を通行しやすいように、レールの出っ張りをできるだけ抑えてほしいというものでした。
そこでレール設置時に調整を行い、わずかに出っ張りは残ったものの、I様ご家族は「これなら問題ない」とご満足いただけました。
▲下段レール 出っ張り部分(設置後)
設置工事当日、ご主人は既存の手すりを取り外して準備を整えており、施工を心待ちにされていました。
ご主人は設置後に試乗された際、「音が静か」「階段幅も広くなって、手すりを外した甲斐があった」などと、大変喜んでくださいました。
いす式階段昇降機は、屋内用だけでなく屋外用の機種もあります。
外階段への設置には、今回のように風除室内に屋内タイプを設置する方法と、屋外タイプを設置する方法があります。
設置場所や積雪量によって、適した機種や設置方法が異なります。「どちらを選べばよいかわからない」とお悩みの方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。
▶屋外タイプの設置事例をご覧になりたい方は、「S様邸の設置事例」の記事もぜひご参照ください。