障害者の運転免許取得に積極的に取り組んでいる麻生自動車学校の設置事例です。
施設のバリアフリー化、障害者用教習車の導入をされています。
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字がほとんど読めないご夫婦から「字が読めないけれど免許を取れるだろうか」という相談を受け、受け入れたことが始まりです。昭和50年代初めの話ですが、教本にカナをふるなど、字を教えながらの教習は試行錯誤の連続でした。あのご夫婦の喜んでいる姿が心に残り、障害者の免許取得に積極的に取り組まなければならないと痛感しました。
札幌市の福祉課には、障害者の免許取得についての問い合わせが、年間100件ほどあるそうです。その話を聞き、障害者への運転教習を本格的にスタートさせました。
最初に取り組んだのが施設のバリアフリー化でした。まずトイレを車いす利用者が利用できるように改装。さらに障害者用の教習車の導入。障害者の送迎サービスも行いました。
障害者にとっては大きな障害となったのが階段の昇り降りでした。職員が車いすと一緒に持ち上げて階段の昇り降りに対応していました。しかし、これでは安全性に問題が残る。しかも、介助されている本人が引け目を感じることになり、早急に対応が必要でした。
エレベーターの設置も検討されたのですが、工事費用を含めるとコストが膨大になり、とても予算内で納めることができませんでした。 そこで階段昇降機を導入しました。施設は三階建てですので、一階から三階までの階段に階段昇降機が設置されました。施設の階段の角度は緩やかではありませんが、階段昇降機は動きがスムーズで恐怖感はまったくありませんでした。