住宅は人生において大きな買い物の1つです。「対面キッチンカウンターにしたい」や「ウォークインクローゼットは外せない」など、自分の理想を叶えるために新築の設計に悩んでいる方も多いでしょう。
そのような大切な家に末永く住むには、介護や車椅子が必要になったときを考慮しておくのもポイントです。
今回は将来を見据え、車椅子対応の住宅を設計したI様邸宅の段差解消機の設置事例を紹介します。
I様邸は、ご夫婦と息子さんの3人家族で、車椅子を必要とされている方はいません。
しかし、将来を見越して車椅子対応の住宅を設計されました。
具体的には、玄関フード内にあらかじめ段差解消機の設置スペースを設けていたのです。
▲玄関フード内の段差解消機用の設置スペース
今すぐに必要な状態ではありませんが、いつでも設置できる状態になっていました。
そして、「うちの玄関フードに収まる丁度良いサイズの機械が今後無くなったら困る。暫く使用する予定はないが設置しておきたい」と、ご主人が決断されます。
I様邸の玄関フードの特徴は、出入口が2つあることです。
▲右:①階段を利用する出入口、左:②車椅子用
足腰が元気な方向けで、3段の階段を昇り降りする必要があります。
段差解消機の設置スペースが設けられた出入口です。
ドアは3枚の引き戸で、全開にすると車椅子の出入りに十分な開口幅があります。加えて、敷居のない上釣りタイプなので車椅子の移動もスムーズです。
このように、車椅子の利用を前提に細かな部分までしっかりと設計されています。
I様邸の設計当初は、敷地と玄関の段差解消にスロープという案もありました。
しかし、スロープを設置するには段差の10~12倍のスペースが必要です。I様邸であれば4.5~5.4mのスペースを確保しなければなりません。
I様邸にはスロープの設置に十分なスペースがありましたが、駐車場として活用していたため、省スペースで設置できる段差解消機を選択しました。
I様邸の場合は、すでに設置スペースが設けられていたため、工事内容は段差解消機の設置のみとなります。
その際に、I様より「物が隙間に落ちないようにしたい」とご要望がありました。
▲段差解消機を設置
安全にご使用いただける範囲内で、壁に近づけて設置しています。
「設計から段差解消機のスペースを作りガランとして寂しかったけど、昇降機が付くとしっくりきて良かったしサイズもピッタリ合ってきれいに設置できて良かった。動作音も思っていた以上に静かで使い方も簡単だ。これなら自分で操作もできて大丈夫だ」と太鼓判を押されました。
喜んでいただけて、私どもも大変嬉しく思います。
また設置数カ月後にお伺いしたところ、段差解消機設置の工事中は砂利だったご自宅前の敷地が、きれいにアスファルト舗装されていました。これで、いつ車椅子が必要になっても対応できますね。
▲アスファルト塗装でいつでも使える状態に
今回の事例ではTDK社の段差解消機を設置しました。
弊社では他に複数の段差解消機を取り扱っています。
その中から最適なプランを提案いたしますので、段差解消機の設置を検討されている方はお気軽にご相談ください。